経営コラム第45回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第45回 中小企業の経理DXは「IT導入補助金」を活用する|新設「デジタル化基盤導入枠」

2023(令和5)年10月から、いよいよ消費税「インボイス(適格請求書)」制度が始まります。
会社が発行するすべての請求書や領収書の様式が変更されます。
販売システムやレジだけでなく、会計システムや受発注システム、ネット通販などのさまざまなシステムで対応が必要になります。
社長にとって頭が痛いのは、ITツールの導入やシステムの変更に臨時の出費がかさむことです。
先立つ資金が不足している中小企業では、日々の仕入れや経費の支払いを優先せざるをえません。
どうしても、IT投資は後回しになってしまいがちです。
このような資金的な問題でデジタル化が遅れる傾向にある中小企業のために、政府が準備しているのが「IT導入補助金」制度です。
そこで今回は、経理のDX(デジタルトランスフォーメーション)を促進するために有効な「IT導入補助金」制度について説明します。

御社は、経理のデジタル化を進めていますか?

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①経理DXに使えるIT導入補助金「デジタル化基盤導入枠」
対象ソフトウェアは、会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフト
専門家に相談し、自社に適したITツールの利用形態を提案してもらう

②「デジタル化基盤導入枠」補助額は最大350万円
補助の対象となるのは、ソフトウェア購入費、導入関連費、ハードウェア購入費
補助される割合は、全体の経費の「2/3以内~3/4以内」

③社内の複数システムを連動させて、業務効率を向上させる
「経費精算」と「会計」を連動――社員と経理の作業が軽減する
「販売」と「会計」のデータを共有――営業と経理が共同して売掛金を管理する
「請求書」をクラウドで取り込む――会計から支払まで一括管理する

労働生産性を向上させるためにIT化ツールの導入は避けて通れない
経理関係のIT投資は業務効率の向上という形で回収していく