経営コラム第124回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第124回 10分間でできる!生成AIによる業界財務分析

生成AIで業界動向を数字で読み解く
社長なら誰しも、業界の動向が気になります。
同業他社の売上の伸び率や、最近のコスト構造の変化、設備投資、人材採用の傾向など、業界動向を見て経営判断の参考にしたいところです。
しかし、業界分析のために財務資料を何社分も読み込むのは、多忙な社長にとって時間も労力もかかる作業です。
ただでさえ、有価証券報告書や決算短信の内容は難解な専門用語が並んでいて理解するのが難しいため、二の足を踏む社長がほとんどです。
この問題を解決してくれるのが、急速に普及している生成AIです。
生成AIが社長に代わって、大量の財務データを収集して、短時間でわかりやすく要約して、財務分析までしてくれます。
そこで今回は、生成AIを使った業界財務分析の仕方について、解説します。

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■業界の財務情報を生成AIで分析する意義と有効性

生成AIを使った業界財務分析は、数字の根拠や傾向など、経営判断の重要な情報として役立つ
売上規模や利益率の分布、成長傾向などを短時間で整理し、業界全体を俯瞰してとらえられる
業種特有の財務指標の変化や、賃上げやインフレの傾向に関する財務情報などを分析してくれる

■生成AIを活用した具体的な業界財務分析の仕方

生成AIが、指定業種の上場企業のIR情報サイトにアクセスして、財務データを収集してくれる
業界の動向分析のほか、今後対処すべき課題、取るべき戦略などについてまとめてくれる
過去の業界動向や同業社の中期計画を分析することで、将来の市場変化を予測する検討材料が得られる

■業界財務分析を生成AIにやらせる場合のリスクと注意点

生成AIがデータを誤って解釈したり、不正確な情報に基づいて結論を導き出したりするリスクもある
生成されたレポートの内容を鵜呑みにせず、必ず元の財務資料と照らし合わせて事実確認を行うことが不可欠
自社の機密情報を扱う際は、社内ルールを設け、不用意に外部サービスと情報を共有しないなどの対策が必要

生成AIの業界財務分析は経営のさまざまな分野で活用でき、営業戦略の見直しや軌道修正に使える

経営計画について、生成AIにアイデアを出してもらうと、思考の幅が広がり新たな事業展開が見えてくる