経営コラム第104回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第104回 帳簿書類のデジタル化後に経理がやるべきこと

電子帳簿保存法が本格的に運用されるようになり、企業の経理業務のデジタル化が進んでいます。
経理部門では、これまで紙で保存していた会計伝票や総勘定元帳などを会計システムで電子データのまま管理できるようになりました。
また、領収書や請求書などの書類を電子化して保存するITツールやクラウドサービスを導入する企業も増えています。
しかし、これらのデジタル化ツールを導入したにもかかわらず、経理業務がそれほど効率化していないという現状に直面している企業は少なくありません。
そこで今回は、経理が帳簿書類をデジタル化した後にやるべきことについて、説明します。

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■紙とデジタルの二重管理の問題

会計伝票や総勘定元帳を紙に印刷するのをやめれば、会計システムの電子データで一元管理できる
デジタル移行期は、紙の請求書領収書と電子データが混在し、それぞれ異なる管理手順が発生する
書類の確認や入力作業における重複やミスを生む原因となり、業務効率が低下する恐れあり

■書類のデジタル化ツールを導入して終わりにしない

電子帳簿保存法の改正後、帳簿書類を電子データで管理するITツールやクラウドサービスが普及
ペーパーレス化は目的ではなく、あくまでも手段
PDF形式の請求書を受信しても、紙に印刷して作業していては、業務効率は上がらない

■書類をデジタル化したら会計システムと連動させる

デジタル化を段階的に進め、最終的には完全に電子データで一元管理していく
紙の請求書領収書をAI―OCRスキャンして電子データ化すれば、入力作業が省力化可能
請求書や領収書をデジタル化したら、電子データと会計システムを必ず連動させる

ITツールを導入したが、あまり成果が出ていないというケースは少なくない

経理のデジタル化では、会計システムとのデータ連携が重要