経営コラム第116回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!
第116回 社長が知っておくべきキャッシュフローの基礎と使い方
売上が伸びていても、なぜか資金繰りが苦しい…。
そんなときに中小企業の社長が、「キャッシュフロー」という会計用語を使って、会社の財務状態について話すのをよく聞きます。
しかし、この「キャッシュフロー」という言葉、何となく使っていても、正確な意味や定義をきちんと理解していないケースも多いのではないでしょうか。
企業経営において、キャッシュフローは非常に重要な指標です。
特に中小企業においては、資金繰りが生命線となるため、キャッシュフロー管理は経営の安定性を大きく左右します。
そのため、さまざまなビジネスシーンで、社長が「キャッシュフロー」を語る場合、相手に対してその意味が正しく伝わらなければなりません。
そこで今回は、キャッシュフローの意味と使い方について、説明します。
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■ざっくりとキャッシュフローを把握する
よく使うキャッシュフローが「税引後利益+減価償却費」法人税等を払った後の利益に減価償却費を足した金額
損益計算書の一番下の税引後利益に減価償却費を足し「キャッシュフロー」を手元に残る現金として簡単に計算
忙しい社長が、ざっくりとキャッシュフローを把握して使うのに適している
■会社の稼ぐ力をEBITDAで評価する
「EBITDA(イービットディーエー」は、営業利益に減価償却費を足した金額
営業活動によってどれだけのキャッシュを生み出しているかを表す指標で、企業の稼ぐ力を測る上で重要
返済能力を示すキャッシュフローを、社長自身が語れるようにしておくと、融資の交渉が有利に進む
■事業計画をフリーキャッシュフローで予測する
フリーキャッシュフローは、営業活動で稼いだキャッシュから設備投資などを引いた後に自由に使えるお金
フリーキャッシュフローの金額が多ければ、借入金の返済や、人材採用、設備投資への準備ができる
事業計画において重要なのが、投資で将来的にどれだけのフリーキャッシュフローを生み出せるか
場面に応じて適切にキャッシュフローを説明できる社長は、財務がわかる社長として周囲から一目置かれる
社長がキャッシュフローの意味を理解してビジネスシーンごとに使い分けると会社の財務状態も改善していく