経営コラム第53回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第53回 社員・役員の「不正リベート防止」3つの対策

東京オリンピックのスポンサー契約をめぐる受託収賄のニュースが報道されています。
民間企業間の取引においても、仕事の受注にお金が動くことがあります。
正式な契約での取引なら問題ないのですが、社長が知らないところで問題が起きることがあります。
社員や役員が、正規の取引以外に個人的に裏で取引をしているケースです。
いわゆる取引業者からのリベートが代表的な手口です。
もちろん詐欺、背任、横領などの違法行為であり、犯罪です。
帳簿上に現れないので、経理も不正取引に気づきません。
税務調査などで不正取引を指摘されて初めて、社長と経理は事実を知り、愕然とすることは少なくありません。
社長は「信頼して仕事を任せていたのに……」と、ショックと憤りで後悔してもしきれません。
不正取引を起こさないためには、会社として防止対策が必要です。
そこで今回は、「社員・役員の不正取引を防止する3つの対策」について説明します。

御社は、「社員が絶対にリベートを受けていない」と断言できますか?

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【対策1】社長は不正取引を他人事だと思い込まない
仕事を依頼する代償として、個人的に金銭を要求、過剰な接待を受ける
特定の業者に有利な取引をする見返りに、個人的に経済的利益を受ける

【対策2】不正取引の‶予兆”を見逃さない
税務調査で不正取引が発覚すると、追徴課税以外に加算税が課される
不正取引が起こると会社は高い授業料を支払わされる

【対策3】社内に「不正取引防止のルール」を定める
一定金額以上の取引については、必ず相見積もりを取る
定期的に取引権限者および業者担当者を交代させる

会社経営が順調なときでも不正取引が発生すると、足をすくわれる

社員を犯罪者にしないためにも、社長から業者へ取引ルールを説明しておく