経営コラム第138回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第138回 社員の手取りを増やす福利厚生費 その1(マイカー通勤手当)

通勤手当の非課税枠引き上げ
「従業員の手取りを増やしてあげたい」
多くの中小企業経営者が抱えるこの悩みに対して、比較的取り組みやすい施策の一つが通勤手当の見直しです。
令和7(2025)年度から、マイカーや自転車通勤者に対する通勤手当の非課税限度額が11年ぶりに引き上げられました。
通勤手当は一定額まで所得税や住民税が課税されないため、この改正は従業員の実質的な手取りを増やす効果があります。
ただし、会社側が制度を正しく理解していないと、改正のメリットを十分に活かせません。
また、通勤手当の変更に伴い就業規則や賃金規程の見直しが必要になる場合もありますので、注意が必要です。
そこで今回は、通勤手当の非課税限度額の改正について、解説します。

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■通勤手当の非課税限度額の改正内容

燃料費の高騰や物価上昇を背景に、自動車や自転車通勤者に対する通勤手当の非課税枠が見直された
具体的には、片道の通勤距離が「10km以上」の区分において、非課税となる限度額が引き上げられている
ガソリン代や維持費なども高騰していて、従業員にとっては毎月の支出が少しでも補助されると助かる

■就業規則や賃金規程の改訂手続き

税制改正で通勤手当の非課税枠が引き上げられても、会社側が制度を整備して初めて効力が生じる
通勤手当の基本的な支給ルールは、就業規則や賃金規程などに記載されている
運用開始日が決まったら、給与計算システムの通勤手当金額の設定変更も忘れずに

■通勤手当は社会保険料の算定に含まれるので注意

通勤手当の非課税限度額は税金の制度なので、社会保険では取り扱いが異なるので、注意が必要
社会保険料の計算においては、支給された通勤手当の全額が標準報酬月額に含まれる
通勤手当を増やすことによって、社会保険料が増え、従業員と会社両方の負担が増えることがある

通勤手当の非課税枠引き上げは、中小企業にとって比較的取り組みやすい手取りアップ施策の一つ

給与そのものを引き上げるよりも、税制の仕組みを活用することで従業員の可処分所得を高めることができる

 

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