経営コラム第112回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!
第112回 経理部門のタイムパフォーマンス向上のための具体策
経理の生産性はタイムパフォーマンスが重要
企業経営において生産性を上げるには、投下する資源に対して得られる成果を増やさなければなりません。
一般的に企業経営では、無駄な経費を節約して資金を効率よく使って稼ぐコストパフォーマンスの良さが求められます。
さらに最近では、人手不足や人件費の高騰、残業時間の制約などの理由から、時間を効率化するタイムパフォーマンスが重要視されています。
社員が業務時間内において、どれだけ効率よく付加価値を生み出せるかが問われる傾向にあります。
間接部門である経理部門においても、同様にタイムパフォーマンスの向上が期待されています。
そこで今回は、経理部門のタイムパフォーマンス向上策について、説明します。
・・・…続きを読む
■デジタル技術を活用してルーティン業務の時間短縮
データをデジタル化して共有することにより、従業員と経理担当者の双方の作業時間が軽減する
経費精算システムを使うと、領収書データが会計システムに自動的に取り込まれ入力作業が省力化される
付加価値を生まない単純な書類事務をデジタル化で解消し、経理社員の貴重な時間の有効活用が可能
■管理会計的視点で財務管理を充実
事務作業時間が短縮できたら、削減した時間を付加価値の高い財務管理の充実に割り当てる
管理会計的な視点を活用し、部門ごとの収益性を分析し経営管理指標をもとに業績を検証する
キャッシュフローを分析し、資金繰りの状況を把握し、資金調達や投資計画に役立てる
■業務プロセスの見直しと組織改革
これまでの紙書類を中心とした経理作業を一度リセットして、ゼロベースで見直す
業務の効率化と並行して、管理会計の知識を学ぶ機会を増やし、人材を育成しておく
コア業務に集中できるデジタル環境や組織体制を整備し、タイムパフォーマンスを最大化する
デジタル技術を活用し、管理会計的な視点を活用した経営を支援する経理部門へと進化させる
タイムパフォーマンスを意識した業務改革を進めることが企業と社員の成長につながる