経営コラム第103回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第103回 なぜ経験と勘で経営すると失敗するのか?

毎月の計数管理は非常に大切
中小企業には、過去の成功体験や勘を頼りに経営判断を下している社長が少なくありません。
これは特に、創業の苦労を乗り越え、企業を成長させてきた経営者に多い傾向があります。
社長自身の苦労や努力が企業を成功に導いたという自負が過信となり、数字を軽視する原因になるようです。
しかし、現代のビジネス環境では、そのような感覚だけに頼った経営はリスクが高く、しばしば大きな失敗を招きます。
そこで今回は、毎月の計数管理の重要性について、説明します。

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■ビジネス環境が変わると成功体験が通用しない

社会生活にAIが取り入れられ、ビジネス環境がDXで変化すれば、顧客ニーズも変わる
企業理念など変わらないものもあるが、製品やマーケティングなど時代に合わせていかないと生き残れない
社長は過去の成功体験から脱却して、自らのビジネス感覚を進化させ続けなければならない

■数字はウソをつかない

社長が主観的に物事を決めていると、ビジネスの結果を正しく判断できない
事業活動の成果を計測して数字を客観的な市場判断と捉えて、経営の意思決定を柔軟に変えていく
毎月の月次決算で数字の動きを細かくチェックし、早期に問題に気づき、適切に対処していく

■計数管理の重要性

売上、利益、経費、キャッシュフローなど企業の財務状態を数字で把握し、定期的に分析し評価する
数字に基づいた経営判断は、信頼性の高いものとなり、長期的な視点で企業の安定と成長を実現する
毎月のキャッシュフロー管理を怠ると、気づかないうちに手元資金が枯渇し倒産リスクが高まる

経営者の判断能力は、ビジネスの成果を数字で検証することにより、磨かれていく

毎月の計数管理を徹底することで、早期に問題を発見し、的確な対応が可能となる