経営コラム第78回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第78回 インボイス制度点検その9 インボイス番号はどうやって検証すべきか?

「請求書や領収書のインボイス登録番号をどうやって点検すればいいの?」
インボイス制度の導入を直前に控えて、事務負担が増えることを心配している企業の経理担当者は少なくありません。
取引結果として受領した請求書や領収書に記載されているインボイス登録番号の有無だけではなく、その番号が適正なものかについても経理担当者が確認する必要があるからです。
インボイス登録番号の有効性の確認は、国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」にアクセスして13桁の登録番号を入力して検索することになっています。
しかし、現実問題として、経理担当者が経費精算や支払いの都度、すべての領収書や請求書のインボイス登録番号を国税庁のサイトで確認していたら、それだけでひと仕事になってしまいます。
そこで今回は、インボイス登録番号の点検の仕方について、説明します。

経理が1ヵ月間にインボイスを何枚処理するか知っていますか?

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■インボイス登録番号の確認は会社の判断で実施する

継続的な取引先は年に1回程度の確認、新規の取引先はできる限り全件の確認を国は要請している
企業の経理担当者としては、請求書や領収書のインボイス登録番号の有無を判別するだけでも大変
会社としても経理に残業までしてインボイスのチェックをさせるわけにはいかない

■会計事務所や税務署にチェックしてもらう

会社の経理担当者がインボイス登録番号の有効性を確認しない場合、消費税額の計算が適正でない恐れがある
会計事務所としても通常の監査業務の範囲でしかインボイス登録番号の確認作業はできない
インボイス登録番号の確認作業が十分にできないと、最終的には税務調査で確認されることになる

■インボイス登録番号は会計ソフトが自動確認
会計ソフトのインボイス登録番号の自動判定機能を活用すると便利
取引先のインボイス登録番号を設定しておくと取引の都度、登録番号の有効性を検証してくれる
AI-OCRスキャンを使えば領収書から登録番号をデジタルデータ化して自動処理可能

インボイスの点検という税務行政のための仕事のせいで、経理社員の残業時間が増えることがないようにしたい

経営者としては、この機会に経理のデジタル化を進めてインボイス制度で煩雑化する経理事務を自動化すべき