経営コラム第74回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!
第74回 インボイス制度点検その5 会計システム更新時に確認すべき3つのこと!
「会計ソフトをインボイス対応版にバージョンアップしました」という連絡が、企業の経理担当者から届きます。
複数税率やインボイス制度で消費税の計算がますます煩雑化する中、企業の経理部門にとって、会計ソフトのインボイス対応版へのバージョンアップは必須といえます。
会計ソフトなしでミスなく効率よく経理処理することは不可能だからです。
市販の会計ソフトは適正にインボイス対応ができるように改定されていますが、会計ソフトによって処理形態に違いがあったり、 機能レベルに差があったりします。
また、ユーザ側で処理方式を選択する部分もあるので、新しいバージョンを使用する前に準備が必要です。
そこで今回は、会計ソフトのインボイス対応版更新時に確認すべき3つのことについて、説明します。
御社の会計ソフトはインボイス対応版になっていますか?
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■仕入税額控除の経過措置対応
免税事業者からの仕入税額控除については経過措置があり、取引日により控除割合が異なる
経理担当者は請求書や領収書の登録番号と取引日を確認したうえで経理処理が必要になる
会計ソフトのインボイス対応版では、取引日によって控除割合を自動判定し処理する機能が追加
■決算時にまとめてインボイス対応するのは大変
会計ソフトのインボイス対応版で会計処理すれば、インボイス導入時点から取引時に消費税が正確に計算
会計ソフトの対応が間に合わなかった場合は、決算の時に免税取引を拾い出して振替修正が必要
経理が日常処理や決算処理をスムーズに行うために、事前に会計ソフトのインボイス対応版の設定を確認
■インボイス登録番号の自動チェック機能を活用する
経理担当者が請求書や領収書を1枚ずつ見ながらインボイス登録番号を検証するのは手間も時間もかかる
会計ソフトにはインボイス登録番号を国税庁のサイトで検証して自動的に消費税の区分判定する機能が追加
AI-OCRと会計ソフトを連携させれば、請求書をスキャンして会計仕訳に変換しインボイスも適正に処理
インボイス制度で煩雑になる経理事務を、会計ソフトの新しい機能を活用して効率よく処理する
自社の会計ソフトについてインボイス制度導入前までに機能や操作方式を使いやすく設定しておく