経営コラム第66回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!
第66回 経理業務の生産性を点検する
3月は新年度を迎えるにあたり、組織体制の変更や人事異動、社員の入社準備などの対応で慌ただしい時期です。
また、最近の急激なインフレに伴い、社員の賃上げを実施する企業も増えています。
こうした人員や人件費に関する動きがあるときには、仕事の成果である生産性の検証が重要になります。
一方で、会社の中でも異動が少ない経理部門は、仕事内容も変化がないため、生産性のチェックがあまり行われていません。
そのため、経理の仕事は業務効率の改善意識が低くなっているので注意が必要です。
そこで今回は、経理業務の生産性について、説明します。
御社の経理は定期的に仕事の生産性を点検していますか?
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⚫️仕事量の変動を取引件数で把握する
経営的に業務内容を把握するには数値化して客観的に判断できるようにする
月次の取引件数をとらえておくと仕事量のボリュームを数字で認識できる
過去3期分の月次損益と月次取引件数の推移を見比べて仕事量の変動が見る
⚫️経理のタイムパフォーマンスを計測する
経理社員に作業別にかかった時間を記録させて業務別の作業時間を1ヵ月分集計する
各業務の1ヵ月間の取引件数とそれにかかった作業時間を対比させて作業効率を計算する
経理担当者の仕事能力を業務別に数値で把握して取引量の変動から業務時間を予測する
⚫️賃上げで経理業務のコストパフォーマンスが低下
賃上げした場合、時間あたりの処理件数は同じでも事務コストがアップする
コスト的には仕事の生産性が低下する(1件あたりのコストが増加する)
作業効率が同じであれば、件数増だと経理部門の残業代や人材派遣料が増加する
業績を把握していても、仕事の生産性まで定期的に点検している社長は多くない
件数や時間、コストの数値に着目して、生産性の変化を捉えておくと的確な経営判断ができる
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