経営コラム第61回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!
第61回 取引業者のインボイス登録を確認する
2023年10月から、いよいよ消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)がスタートします。
法人のインボイス発行事業者の登録は申請期限の2023年3月末までにほぼ完了しそうですが、登録申請が進んでいないのが個人事業者です。
個人事業者は消費税の免税事業者(年間売上高1千万円以下)であることが多く、インボイス登録をすると消費税の税負担が新たに発生する場合があるからです。
そのため、取引企業に迷惑がかからないように課税事業者になるか、税負担を避けて免税事業者のままでいるか、悩ましい選択を迫られている個人事業者は少なくありません。
そこで政府は、2023(令和5)年度の税制改正で免税事業者が課税事業者を選択した場合の消費税の軽減措置を創設しました。
この特例措置により、多くの小規模事業者(個人事業者)がインボイス登録することが期待されています。
そこで今回は、取引業者のインボイス登録の確認とその対応について、確認しておきます。
御社はインボイス制度の準備を進めていますか?
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⚫️取引業者のインボイス登録の確認はデジタルで
取引先との間でインボイス登録の情報をデジタルデータで共有
お互いに書類の記入や送付の手間が省け簡単迅速にデータの集計管理が可能
インボイスの登録確認は回答を得るまで時期や方式を変更して何度も繰り返し実施
⚫️小規模事業者の消費税軽減特例創設[令和5年度税制改正]
免税事業者がインボイス登録した場合、納税額を売上に係る消費税額の2割に軽減する特例創設
例)売上8百万円 × 消費税率10% × (1 ― 控除割合80%) = 納税額16万円
消費税の2割特例の創設により小規模事業者のインボイス登録が増えることが期待
⚫️3月に個人事業者へインボイス登録を再確認
個人事業者は確定申告の時に税務署や税理士からインボイス制度の登録案内される
年間の売上高から消費税の2割特例適用時の納税額を試算
得意先からインボイス登録の要請や確認通知があれば背中を押される
取引業者がインボイス発行事業者か免税事業者かによって取引価格や消費税の納税額が違ってくる
インボイス制度が始まってから取引業者との間でトラブルなどが発生しないよう事前の準備が大切