経営コラム第144回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!

第144回 役員退職金支給の5年ルールに注意!

退職金の支給で失敗しないために
将来の事業承継を考える際に、社長は自分の退職金について計算していることでしょう。
退職金はリタイア後の大切な老後資金ですから、手取り金額が多ければ多いほど安心です。
会社としては、計画的に役員退職金の資金準備をしていることと思います。
退職金の支給に関しては、税制優遇措置がある一方で、税務上の取り扱いを誤ると、思わぬ税負担が発生することがあります。
特に中小企業の社長は、関連会社の役員を兼務していることが多く、複数の会社から退職金を受給する場合など、税務上の判断が複雑になりやすいケースが少なくありません。
短期間で役員退職金を受け取る場合や、複数の会社から退職金を受け取る場合に対する税制が厳格化されているので、注意が必要です。
そこで今回は、会社が役員退職金を支給する場合の注意点について、解説します。

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■退職金には3つの税制上の優遇がある

退職金は給与など他の所得と分けて計算する分離課税が適用されます。
勤続年数に応じて非課税枠となる退職所得控除を利用することができます。
控除後の残額は原則として二分の一だけが課税対象となり、負担が軽くなります。

■役員期間5年以下は2分の1特例対象外

役員としての勤続年数が五年以下の場合、特定役員退職手当等に該当します。
特定役員退職手当等には二分の一特例が使えず、課税所得が大幅に増えます。
関連会社の役員を兼務している場合は、各社の就任期間を事前に確認します。

■複数社から5年以内に受給する場合の注意点

五年以内に複数社から退職金を受け取る場合、退職所得控除額が調整されます。
各社で重複している勤続期間には、退職所得控除を二重に適用できません。
小規模企業共済も含め、受給時期や一括・分割の受取方法を事前に試算します。

退職金の支給額と時期は、会社の財務状況と役員個人の税負担を総合的に判断します。

退職直前ではなく、退任の数年前から手取額を試算して計画的に準備します。

 

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