経営コラム第111回「賢い社長の経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」配信!
第111回 経理社員の成長を邪魔する3つの原因
なぜ経理社員の成長は遅いのか?
経理の仕事は専門知識が必要ですが、すべての経理社員が常に専門スキルを向上させているとは限りません。
経理社員が成長に向けた行動を起こさない要因はいくつか考えられますが、自ら壁を作って変化を拒んでいるケースが少なくありません。
しかし、経理業務のデジタル化が急速に進む中で、ルーティン業務に固執することが、いかにリスクを伴う行為であるかを考える必要があります。
そこで今回は、経理社員の成長を止めている3つの原因について、説明します。
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■【原因1】日常業務が忙しくて新しい仕事に手が回らない
日常業務の忙しさがスキルの習得に割ける時間を奪い、結果として現状維持に甘んじる要因となっている
自動化が進む中で、ルーティン業務の価値は大幅に低下し、事務担当者の評価は確実に下がる
デジタル化を活用して単純作業を削減し効率化を図り、学習や技能向上のための時間を確保する
■【原因2】失敗やミスを恐れて担当業務が固定化している
経理部門では、ミスを恐れて新しいシステムの導入に慎重になり、変化を避ける傾向が見られる
同じ社員に長く担当してもらうほうが安心して仕事を任せられので、担当者の変更は敬遠されがち
会計業務にAIチェック機能などを取り入れ、組織的にミスやエラーを検証できる体制を強化する
■【原因3】女性経理社員のマミートラック現象
経理部門は女性の割合が高く、マミートラックという子育てでキャリアコースから外れる傾向がある
仕事と育児の両立は容易ではないが、周囲と協力し自分のペースでキャリアを築いていくことは可能
育児休業制度や時短勤務制度が充実し、出産後もキャリアを継続できる環境が整いつつある
会社の将来を見据え、デジタル技術を活用し社員が成長するために行動を起こすことが必要
変化を受け容れて、社員が新しい仕事に挑戦しやすい仕組みや文化を会社として支援する